自分史・わたく史 エッセイ集

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[F.O.さん 77歳]の自分史制作レポート

タイトル 「自分史 - 77年をふり返って-」
制作期間 4年
製本スタイル1 エッセイ
A3 二つ折(原稿用紙2枚分)
製本スタイル2 自分史
A5サイズ/かがりとじ/上製本/
表紙 1色刷/中面 写真頁カラー/本文1色刷/58頁

セミナーに一番前で参加して下さいましたF.Oさんから、本格的に作成したいとご連絡を頂き、二人三脚が始まりました。

作成の流れ 1

一月に一度、一時間程度御訪問して、本作りの動機や書き残したいエピソードをヒアリング致しました。おおまかな構成ができあがり、原稿執筆に取り組んで頂きました。

エピソード

F.O.さんは手書きでの執筆です。思うように進まないので、「こちらの方が効率的かな?」とパソコンをお持ちしてお話を聴き取る事がありましたが「ご自身の手で書き留めたい」と強い意思をお持ちでしたのでゆっくりお待ちすることに致しました。
原稿は単に出来上がればいいものではなく、「どんな過程を経て出来上がったか」という事も大切で、執筆を続けるモチベーションなるようです。個人個人の「やりかた」を見抜きサポートしなければいけないという事を教わりました。

作成の流れ 2

御訪問のサイクルは2、3か月に一度になりました。原稿を頂いたり、当時のお話に花を咲かせるに終始したりしながら、構成を決め、プロのライター含めて原稿チェックし、文章を整えていきました。

エピソード

文章は人柄。基本的に文体は直さない、という方針で、「てにをは」や、歴史的なできごとの裏づけ等を中心にチェック作業が進んでいきました。文化の違いというのでしょうか。知らない言葉、例えば「××ガラス」という表現は「ガラス会社の名前を伏せたのですか?」とか「たどん」が「うどんの親戚?」と、とんちんかんな受け答えを行った恥ずかしいやら面白いやらの思い出が、数限り無くあります。

作成の流れ 3

原稿が出そろい、目次、写真、の素材も揃ってきました。
いよいよ本の形状(表紙や用紙)の検討に入ります。
F.O.さんのイメージと内容にあわせてデザインや用紙サンプルを準備し、選んで頂きました。具体的なイメージができてきました。

エピソード

F.O.さんは学校の同窓会に出席される事になり、かきためている原稿からエピソードを一つ抜粋して、エッセイ風にまとめられ「自分史を創っている」と出席者の方に配付されました。「楽しみにしていますよ」と温かく応援された経験が「嬉しいし、がんばろう」という気持ちになられた、とおっしゃっています。応援の輪もあちこちに拡がり、フィニッシュへ向けてのエネルギー源となられたようです。

作成の流れ 4

できあがりました!
途中体調を崩されたり、孤独な執筆は決して楽ではなかったにも関わらず粘り強く4年の月日をかけできあがり、お誕生日にあわせて出版いたしました。子どもの頃の思い出、保母さん時代のエピソードなど、当時の姿が目に浮かびます。
ご家族の支援で、制作に携わった関係者や旧友を集めた出版記念パーティーが催され、出版した本は会場で御出席の皆様にお渡しになりました。図書館への献本も行いました。 Oさんはその後も旧交を温め、新たにお友達をつくり、活き活きと暮らしておられます。

エピソード

F.O.さんの言葉です。
「出会いとは不思議なものですね。私は本を創ってから、とても大切に扱うようになりました。本とはこれだけ苦労して出来上がるものなんですね。頁をめくるときつばをつけてめくる人も見かけるけど、書いた人へ失礼だと感じます。一冊一冊、丁寧に扱っています」

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